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    選歌その25

    • 2014.11.05 Wednesday
    • 13:41
    025:がっかり(TrackBack数1〜94)

    ■金婚の夫婦互いに少しずつがっかりしている見込み違いを(諏訪淑美さん)

     結婚50周年をむかえ、これまで互いの良い部分も悪い部分も見てこられた。それでもずっと添い遂げられてきた事は、勲章に等しいすばらしい事だと思います。離婚率が高かったり死別したりするこのご時勢では、なおの事そう思います。さて、作中では主体とその伴侶が、互いに見込み違いをがっかりしていると言います。一見してそこに隙間風を感じるのですが、何度も読み返し咀嚼していると、逆にこれは、長年連れ添った者同士の、悪意なき憎まれ口と言いましょうか、甘噛みのような愛情表現、互いに信頼しているからこそ言える言葉のように感じました。「少しずつ」という箇所に、時の経過にともなう優しさが表れているような気がしてなりません。

    ■おめあての和菓子屋すでに店仕舞いがっかり花冷えビル風の街(原田 町さん)

     ややもすると、体言止めの連続や助詞の省略は、句ごとにぶつ切れとなり流れが悪くなるきらいがあるのですが、この歌ではうまくリズムに乗せられ、イメージとイメージが繋がりあい、そこにゆるやかな流れが生じているように思います。歌意としては読んで字のごとく、目当てにしていた和菓子屋が閉店していて、自分の心情を代弁するかのようにこの街は底冷えが酷い、といったところでしょうか。前述しましたが、下句の軽やかなリズムが、この情景をシリアスたらしめない。そこが読者を置いてけぼりにさせない技術だと感じました。「おめあて」と「がっかり」が(表記としても心情の対比としても)うまく響き合っているのと、あと「花冷え」という言葉のチョイスが良いですね。都会の寒々とした寂寥感のような、雰囲気があります。

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