選歌その27

  • 2014.11.07 Friday
  • 16:51
027:炎(TrackBack数1〜87)

■どのようなこころの加減 たんぽぽの綿毛が白い炎に見える(五十嵐きよみさん)

 はっとさせられる視点です。気づきの歌。たんぽぽの綿毛が風に揺らめいている様は、成程たしかに白い炎のようです。色温度によると、白色の炎は、赤や橙などの暖色よりは高温、青などの寒色よりは低温の位置づけにあります。それを踏まえて読むと、白い炎に見えた主体の心模様は、特段充たされておらず、かと言って何か不自由や不幸を感じてうそ寒い心持でいる訳でもない、曖昧模糊とした状態なんだと思います。だからこそ、本来ならば(短歌のひとつのあり方として)どのような心持であるかを明示して然るべきところを、どのようなこころの加減か自分でも表し得ず、自問し、読者に委ねられているのでしょう。それと言うのも、日常をつつがなく過ごせているからこそなのかしれませんね。

スポンサーサイト

  • 2018.05.08 Tuesday
  • 16:51
  • 0
    • -
    • -
    • -
    コメント
    コメントする








        
    この記事のトラックバックURL
    トラックバック