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    連作短歌100首『未完のパズル』

    • 2014.02.05 Wednesday
    • 20:27
    『未完のパズル』100首


    41〜50


    41.疎まるることには慣れず白秋の弓張月のはつか翳れり



    42.ことばはいつも何か足りない雲間より見ゆる眉月すこしかたむく



    43.ちぐはぐな脈拍きけるゆふぐれの海猫はるか遠ざかりぬる



    44.みづうみへ還りゆきをる涙さへすくへば掌よりこぼれ落ちたり

     掌(て)

    45.わがなみだ雪もとかせず終夜きずつくマッチ箱の側面

     終夜(よもすがら)

    46.散文のさなかの句点読点のやうに花火はふたりをわかつ



    47.視力検査のまねをするきみ遠くなり「さ」「よ」の後もう二字は見えない



    48.うしなふものばかり数へる春の夜はわが抒情詩に名をあたへます



    49.最果ては身にともるらしふとゆけるシトラスの香の心窩そめたり

     
    心窩(しんか)

    50.銀杏切の林檎ふたひら凭りあへば語らひとほきそらのふかまる

    連作短歌100首『未完のパズル』

    • 2014.02.05 Wednesday
    • 20:16
    『未完のパズル』100首



    31〜40


    31.仮睡するひとのまにまに片耳をおさへてうたふ夜空ノムコウ



    32.語り明かせし夜をひそやかに始発まで抱けば駅舎はジオラマとなる



    33.宵闇をともにゆかうか重ねたる生命線はそつくりなまま



    34.ゆびきりの余熱は指環のやうにありみづきり石を追ふ夜光虫



    35.きみ呉れしポケットティッシュではなをかむ高級感のある東雲の帰路



    36.ことばはドミノ 途切れてしまふ予感してきみへの牌を押すゆび震ふ



    37.たれひとり染められぬ夜のおほぞらに花火はなびよ沁みてゆくなり



    38.カンバスは真黒きまま音のみぞする車窓よりわたパチで馳す



    39.花信風たどればたれの供物でせう新地のすみに咲く白日傘



    40.胸の内にほつれあらむか針穴へ糸とほすごと接しけるきみ

    連作短歌100首 『未完のパズル』

    • 2013.11.05 Tuesday
    • 15:24
    『未完のパズル』100首


    21〜30


    21.幾星霜よりそふ父母よ
     「それ前も言つてたで」
     「あれ、さうやつたつけ」



    22.角も取れずあれよあれよと翻るオセロ痴呆の父としてゐる



    23.「はじめて!」といふ黄帽子に膝をりて「は・じ・め・ま・し・て」とこたへる従姉



    24.子が親の歳うはまはる日もちかく回忌のち伯母は古希むかへたり



    25.花冷えの朝にそつと鳴るりんご齧つたやうな初恋でした

     朝(あした)

    26.かまへれば詩は生まれないかまへればうまく恋へない きみは詩だつたのか



    27.件名にReの字かさなつては消してまた重なつて 待ちの停車場



    28.件名のかさなるReの字さきに気にして消しちやつた方の負けゲー



    29.わが胸に住まふ気まぐれ花火師はあのひとにだけ轟かしけり



    30.米良美一のこゑをマイクにともすひととうたふWe Are The Worldをかし

    連作短歌100首 『未完のパズル』

    • 2013.11.05 Tuesday
    • 11:17
    『未完のパズル』100首


    11〜20


    11.仰向けになりさへすればフィクションのそらへと変はるわが四畳半



    12.世が世ならどう在らましや明星の見えぬみそらを結ふゆふちどり



    13.TVを「聴く」とふ家に生れしこと暗夜の画面ほの明くあれ



    14.斜視のなほ非道くなるころ拾円の鳳凰堂をおもてと知りぬ



    15.散瞳剤いくたび点せばまなうらは水平線を得らるるだらう



    16.宵街は千々にきらめくわたつみと思ひしころの灯台へゆく



    17.生年の葉書にゆいいつ遺りゐる祖父の続け字なぞりをりたり



    18.梅こぶ茶に浮けるあられの影あはく睦月つくづく祖母の初七日



    19.廿世紀梨をかじれば失意さへ滴りにけり 黙祷ささぐ

     廿世紀梨(にじゅっせいきなし)

    20.骨壺のかろきここちの愛しさを懐炉にかへて零下坂ゆく

     愛しさ(かなしさ)

     

    連作短歌100首 『未完のパズル』

    • 2013.10.20 Sunday
    • 22:15
    『未完のパズル』100首


    1〜10


    1.チロルチョコ選り好みするゆふぐれのあはき文学青年の唇

     唇(くち)

    2.地の文のおほき私小説をわが心奥にたずさへてをり



    3.天窓のほとりの海月朔日のかぜを孕めり みつるはつなつ



    4.麦秋のほのかに明き硯水をたたへて和紙へそよぎゆく穂の



    5.ジョーカーを引く頃合を見うしなひ手札の計は二十四となりぬ



    6.はつ夏のそらのなほたかく夜行性生物ふえし倫敦五輪



    7.ともすると捻れるあをの蛇口より出づる秋水あかぎれへ沁む



    8.いつまでも素直のゆくへ知れぬままゑのころぐさに游ぐ秋風

     游ぐ(およぐ)

    9.不揃ひのピースを胸のポケットにしまへばわれは未完のパズル



    10.ミスリードされつちまつた後先の頁をわかつ灯の明暗

     

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